
5月にスタートする「競輪ルーキーシリーズ2021」でプレデビューを果たす119期の新人を紹介していく当コーナー。皮切りはトータルサイクリストとして本紙で養成所リポートを書いていた新村穣だ。先行に目覚めた男が、新時代を切り開く。
「先行で頑張ります。名刺を配ります」
名刺、が持つ意味とは――。競輪選手養成所在籍中は滝沢正光所長が直接指導するT教場に身を置いた。その熱血指導の中に「最初は名刺配りだから」という教えもあった。
「お客様に、また全国の選手に自分のことを知ってもらう。名刺を配らないとこの世界じゃやっていけない」
個人でタイムを競うだけの勝負ではない。多くのライバルと競い合い、そこで生き抜かないといけない。だからこそ「他の選手からなめられないようになり、そこでしっかりと自分のスタイルとは、また課題は、と見つけていきたい」と足場を固めようという決意だ。
その戦いぶりを、先輩たちに伝えたい。神奈川は師匠の小原太樹に世話になりつつ「郡司(浩平)さんや内藤(秀久)さんにもバンクで会うことができ、熱心に指導してもらえます」という環境にある。自転車競技中距離種目の強化指定選手でもあるので「伊豆のトレーニングにも参加していますし、両方がいい作用をもたらしています」とデビューまでを過ごしている。
地元川崎で郡司はGⅠ全日本選抜、GⅢの川崎記念桜花賞を制した。「まだそんなに会っているわけではないですが、人には厳しくないけど、自分に厳しいというイメージですね。人として見習いたい、と思います」。そんな郡司や師匠に「信頼してもらえるように」と今の走りに集中する。
競輪は「あくまで個人の勝利を求めるわけですが、前で頑張りたいと思ったり、ラインの人と一緒に頑張りたいと思ったりできるのが魅力」だと話す。そんな選手が多い神奈川で頭角を現すための第一歩が「競輪ルーキーシリーズ2021」(静岡・5月1~3日)になる。あっせん発表の日、「朝起きて公式HPを見たら自分の名前があって、夢じゃないんだ、始まるんだ、って」――。
新しく道を切り開く選手たちが、ファンの前に姿を現す。
☆しんむら・みのり 1993年10月16日、神奈川県生まれ。177・7センチ、73㎏。119期。師匠=小原太樹(95期)。法大卒。トラック中距離、ロードだけでなく様々なジャンルで活躍するため“トータルサイクリスト”と呼ばれている。
新村 穣(しんむらみのる)競輪選手 プロフィール

氏名 | 新村 穣 |
フリガナ | シンムラ ミノリ |
府県 | 神奈川県 |
生年月日 | 1993/10/16 |
年齢 | 27歳 |
性別 | 男 |
登録番号 | 015528 |
期別 | 119期 |
級班 | A級3班 |
級班所属日 | 2021/03/01 |
次期級班 | A級3班 |
脚質 | 逃 |
今期得点 | – |

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